
ガーデニングライフスタイルメーカーの株式会社タカショーと、そのグループ会社である編集プロダクションの株式会社3and gardenが運営する、花・緑・庭のある暮らしのアイデアを配信するオウンドメディアがあります。それが『GARDEN STORY(ガーデンストーリー)』です。
同メディアは、2019年から継続的にウィルゲート社のコンテンツ制作に特化したオンライン編集チーム構築サービス「EditorU」を活用し、累積5,000本以上の記事を掲載する媒体へと成長しています。
メディアの成長の変遷、そしてそれに伴う事業の幅の広がりや変化について、編集部のメンバーである倉重氏・原氏にお聞きしました。
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株式会社3and garden 代表取締役 兼 ガーデンストーリー 編集長 倉重 香理氏(以下、倉重)、ウェブディレクター 原 由子氏(以下、原)
株式会社ウィルゲート 都築 優人(以下、都築)
聞き手:ライター 外山ゆひら
紙からWebへと本格的に読者のニーズが移行。競合も細分化・多様化
ガーデンストーリー様には2020年8月にもお話を伺っています(前回記事)。以降この6年間、ガーデニング業界全体にどのような変化があったかについて、まずは伺いました。
──この6年間のガーデニング業界の状況について教えてください。
倉重:ガーデニングはもともと「自宅の庭ができたから趣味として始めたい」という方が多いジャンルですが、前回取材をいただいたのはコロナ禍の真っ最中で、少々イレギュラーな状況だったかと思います。おうち時間が増えたことで、多くの人が自宅環境に目を向けるようになり、「ガーデニングや家庭菜園にトライしてみよう」というビギナー層が急増した時期でした。
出社回帰やおうち時間の減少に伴い、ここ数年、ブームは落ち着きの様相を見せていますが、グリーンに目を向ける人はコロナ禍以前より増えています。ホームセンターなどでも植物の売り場が広がっていますし、「花だけ、野菜だけ、多肉植物だけ、ビザールプランツ(珍奇植物)だけ」など、特定のジャンルを趣味とする人たちもいて、細分化しながらファン層が広がっている印象です。
──ガーデニング系の媒体やメディアの動きはどうでしょうか。
倉重:ガーデニング媒体の読者層の中心は、40〜60代の女性です。年齢層が比較的高めなこともあり、従来は紙媒体で情報収集する人が多いジャンルで、我々もWebメディアの運営に注力しながら、紙媒体での刊行も不定期で続けている状況です。ただここ数年は、Webでガーデニングについて調べる人の数がグッと増えてきましたね。競合としては伝統的に強いメディアがありますが、最近はホームセンターや園芸資材メーカーなども植物系の記事を上げているのを見かけますし、ターゲット層が近い世代の女性ファッション誌などでも「ライフスタイル」のカテゴリで、ガーデニング系の記事を増やしているようです。記事単位で見れば、いろいろな媒体と競合していると言えるかと思います。
トレンドや季節感に合わせて5,000記事以上を着実に公開。新規とリライトで成果を最大化する制作フロー

──『GARDEN STORY』の記事内容はどのように選定を行っているのでしょうか。
原:季節との兼ね合いはかなり意識していますね。その年の開花時期に合わせて記事を上げているので、植物が元気な時期は我々も忙しくなるというサイクルです(笑)。虫が活動を始めると「害虫対策」の記事が動きますし、台風シーズンには「台風前にはどのような対策や準備を行うといいか」といった記事を出します。
倉重:植物学者を主人公とする朝ドラが放映されていた時期には、ドラマの内容に絡めた取材記事も頻繁にアップしていましたし、年号が「令和」になった際には、その名前の由来である「梅の花」の特集なども行いました。とにかくPVにつながるトピックはないかと、編集部全員がニュースやトレンドにはアンテナを張っています。先日は業界関係者の懇親会で「最近、見た目は可愛いけど悪さをする虫がいるよね」という話で盛り上がったので、その虫の記事を出してみたところ、タイムリーに読者の興味を捉えることができて閲覧数が跳ねました。
原:数年前から「スマートニュース」などの外部ニュースアプリや、ここ1年ほどでは「Google Discover」などのおすすめフィードで記事が取り上げられる機会も増えており、それに伴って初心者の方が読みやすい内容の記事も強化しています。
──新規記事とリライト記事はどのくらいのバランスで作成していますか?
倉重:現在は毎月11本(新規記事8本・リライト記事3本)を目安として制作を進めています。6年前の掲載本数は2,000本超だったかと記憶していますが、リライトを始めたのは、2024年頃からです。それまでは新規記事の作成にひたすら注力していたのですが、4,000本を超えるあたりから内容が被る記事が出てきたため、ウィルゲート社に相談し、リライトにも着手し始めました。
原:記事作成の流れも、新規とリライトでは別のフローを採用しています。長年ウィルゲート社と取り組む中で、それぞれの目的に合わせて「どう進めるのが最も効率的で成果につながるか」を追求した結果、現在の形に行き着きました。新規記事については、ウィルゲート社からいただいた企画構成案をもとに、当社のライターが執筆・公開をしています。リライト記事については、ウィルゲート社に提案いただいたリストの中から、トレンドや季節を加味して私の方でピックアップし、EditorUのライターさんにSEOの観点を含めたリライトを行っていただいています。
AI Overviews引用数は業界トップ3を達成。メディアが成長したことで、会員数やSNSのフォロワーが順調に増加し、認知が拡大

──この6年間の成果に関するエピソードを教えてください。
原:検索順位やセッション数は安定的に推移しており、Webメディアとして一定のブランディングができてきた手応えを得ています。「無料会員登録」をCV(コンバージョン)としていますが、会員数も安定している状況です。
都築:ガーデニング市場全体がアルゴリズム変動やAI検索の普及によりトラフィックを落とす中、堅調な推移を維持できていることは明確な成果だと言えます。オリジナリティにこだわった記事を、季節感やトレンドも意識しながらアップされていることが、Googleからの評価につながっているのだと思います。
原:ここ数年はFacebookやLINE公式アカウントなどのSNSの運用も行っていますが、Instagramは特に飛躍的に伸びていますね。約8万人のフォロワー(※2026年7月時点)を獲得しており、メディアの知名度向上につながっています。
倉重:6年前との違いで言えば、編集部に新しいメンバーを2名迎えました。1名はSNSをメインに担当、もう1名は編集部初の男性ライターです。もともと多肉植物や観葉植物を趣味としている研究熱心なメンバーで、これまでになかった男性目線も交えた記事を書いてくれています。
──AIの引用率も非常に高い状況と聞いています。
都築:2026年7月の時点で約1,600ページがAI Overviewsに引用され、業界内での引用数はトップ3に入っています。加えて、引用されている多くのキーワードは上位2サイトでは引用されていない独自の情報です。Googleの基準を満たすコンテンツをしっかり掲載していることで、きわめて高効率にAIからの信頼を勝ち取っている状況です。
例えば、「ユスラウメ」の記事に関しては、公開直後は月間300〜500セッション台でのスタートでしたが、情報の質の高さがGoogleに評価され、徐々に検索順位を上げました。直近では月間700〜1,800セッションへと、綺麗な右肩上がりの成長曲線を描いています。
その結果、AI OverviewsやGeminiでの引用も獲得しました。このように、SEOへの真摯な取り組みがそのままAIでの露出につながり、高い引用率を実現しているのが『GARDEN STORY』の大きな特徴だと思います。

倉重:『GARDEN STORY』は掲載写真にかなりこだわっているのですが、AI OverviewsだけでなくGeminiやChatGPTなどの生成AIの回答にも写真が引用されているのをよく見かけます。読者が読みやすいよう、記事内でもAI検索の回答文のように要約した「まとめ」のパートを入れているのですが、それもAIの引用につながっているのでしょうか?
都築:はい、写真や要約などもAI Overviewsによる引用につながっています。SEOで上位を取るために細かくやってくださっているこうした施策の数々が、AIの引用率の高さにつながっていると思います。
──英語版ページも開設されたと伺いました。
倉重:編集部に海外経験のあるメンバーがおり、2025年9月からニーズがありそうな記事の翻訳・公開を始めました。海外にはガーデニングが好きな方も多いですし、インバウンドで来日された方が「桜を見たい」「どの植物園に行くと良いか」といった情報を欲していることがわかり、不定期で少しずつアップを始めています。
来年、横浜で開催される「GREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)」に向けての準備でもあります。海外からも大勢の来場者が想定されるためです。主催者側から声をかけていただいて密着取材を行っていくことも決まっており、メディアが育ったからこそいただいたチャンスだと思っています。
他にも、横浜市から講演への登壇を依頼されたり、浜松市のガーデニングコンテストの審査や東京都で開催されているコンテストの広報に関わるなど、メディアとしての認知が広がったことで、業界から声をかけてもらえるようになったことも、大きな成果と捉えています。
──作業を内製できる体制が整うまで、EditorUはどのような点で貢献できたでしょうか。
原: EditorUを通じて、ずっと同じライターさんにお願いができており、細かい指示を出さずとも完成形に近い記事を仕上げてくださることが大変助かっています。当社のトンマナや好みを細かく理解いただいているので、先んじて「ここ直しておきました」というコメントが入っていることもしばしばあり、リライトにかかる大幅な工数削減につながっています。
倉重:定期的にいただいているお知らせも情報収集として活用していますし、SEOやAIがどんどん進化している時代の中で「自分たちが今どの立ち位置にあって、どこが足りていないのか」を逐一教えていただいています。常に我々が見えていないものを見せていただいている感覚ですね。
原:本当に「どの記事をリライトすればヒットを出せそうか」というデータの見方も含め、我々に足りていない視点やリソースを埋めてもらっており、ありがたい限りです。直近で印象に残っているのは、ドクダミに関する記事がリライトで跳ねたことです。例年、月刊閲覧数が最大になるのは5月なのですが、本記事が1ヶ月間で約24万PVを取れた影響か、今年は6月の方が数字を伸ばしています。ガーデニングのファン層だけでなく、一般層にも届く記事になったのかなと嬉しかったですね。
都築:編集部の皆さんは、常に季節を先読みされていますよね。「先んじて記事を作成しておき、ドクダミが街中で生え始めたジャストのタイミングでアップする」といったきめ細やかな対応も、記事が大きく跳ねた要因だと思います。

原:リライトは、飽きのこないメディアにするためにも役立っていると感じます。似たような記事が続くと読者が飽きてしまうので、「同じカテゴリの記事は2日連続まで」と決めており、違うカテゴリのリライト記事を間に挟むことで、うまくバランスが取れています。
都築:毎日訪問する読者にとっても、新鮮に読めるよう工夫されているのですね。バリエーションを広げるという目線も意識しながら、今後もヒットや数字につながるようなリストを提案させていただきます!
Web・書籍・イベントを通じて、ガーデニング業界全体の発展に寄与し続けたい
──ウィルゲート社のEditorUを推薦いただくとしたら、どのような企業や担当者様になるでしょうか?
倉重:業種を問わず「SEOで成果を出したいけれど、自分たちに何が足りていないかがわからない」という企業に広くおすすめします。自社の現状を正直に伝えれば、専門家の視点から具体的に何をやれば良いかをご提案いただけるはず。初歩的なことでも何でもどんどん相談することが、成果につなげる秘訣だと思います。
──素敵なレコメンド、ありがとうございます。最後に、これからの貴社の目標を教えてください。
原:目の前の目標としては「植物図鑑」のカテゴリを強化していく予定です。これまでの記事を植物ごとに編集し直し、一覧表示で図鑑のように見せる特集ページの作成を始めたところです。植物単位での検索からの流入増が目的です。閲覧数を増やすためにできる施策を、今後もコツコツと続けていきたいと思っています。
倉重:6年前と比べると紙媒体の制作コストはかなり上がっており、コスト配分の工夫は必要ですが、書籍も不定期で出し続けていくつもりです。『花や実を育てる・飾る・食べる 12カ月の楽しみ方』などは12刷まで増刷が続いており、Webと書籍の両方で、ガーデニング業界を盛り上げていきたいですね。
原:メディア運営から派生して、商品企画やリアルイベントの出展などにも幅を広げています。2025年4月からは、親会社であるタカショーと一緒に、ガーデングッズ・ブランド「GARDEN STORY Series(ガーデンストーリーシリーズ)」を立ち上げました。人気投票など、読者の生の声を取り入れながら企画したガーデニングアイテムの企画・販売を行っており、今後も継続していく予定です。
倉重:近々開催される「第23回 タカショーガーデン&エクステリアフェア2026」にも参加予定です。リアルイベントの良さは、読者の顔や生活が見えること。「いつも読んでいます」と声をかけていただけることが、思った以上に励みになっています。編集部のメンバー全員が「世の中に役に立つ仕事ができている」という実感を持てる編集部でありたいというのが、私の思いです。
──「GARDEN STORY」および3and garden様のさらなる発展を祈念しております。ありがとうございました!

まとめ
今回は、株式会社3and garden様にご協力いただき、「EditorU」を活用した事例を紹介させていただきました。
コンテンツ制作に特化したオンライン編集チーム構築サービス「EditorU」にご興味をお持ちの方は、ぜひウィルゲートまでお問い合わせください。
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