コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングの成果を倍増させるために意識すべき行動心理学5選
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前回のブログで、コンテンツマーケティングを行うべき理由の一つとして、
「無意識的に働く行動心理を利用して、ユーザーの態度を変容させることができる」という点を挙げさせていただきました。

 

参考記事:
全ての企業がコンテンツマーケティングを行うべき3つの理由と、
コンテンツマーケティングでサイト開設から約半年で月間4万アクセスを獲得した事例

 

上記の記事ではコンテンツマーケティングを行うことで得られる心理的効果のうち1つだけをご紹介しました。
今回は更に掘り下げて、前回のものにプラス4つ、計5つの行動心理学の原理・法則をコンテンツマーケティング戦略への落とし込み方をご紹介します。

 

そもそも行動心理学とは何か

 

行動心理学とは正式には心理学上の一つの分野の名称ですが、
Webマーケティングの文脈で語られる行動心理学は「ユーザーの行動に影響を与える心理的効果」のことを意味します。

 

Webマーケティングに心理学を応用するという考え方は、初めて言われるとピンとこないかもしれません。しかしながらユーザーの行動はリアルでもWeb上でも同様で何かしらの心理的効果が働いています。
ですから行動心理学を効果的に利用することは、Webマーケティングの成果を高めるためには必要不可欠なのです。

 

Webマーケティングに使える行動心理学を網羅的に紹介している記事などもありますので、興味がある方は見てみてください。

【保存用】Webからの売上を増やすために使える行動心理学、30法則まとめ
【永久保存版】サイトの売上を上げる行動心理学28選

 

少し勉強すると、身の回りの広告にいかに行動心理学が応用されているかがわかるかと思います。
今回は数ある法則の中でもコンテンツマーケティングに関連があるものをピックアップします。

 

権威への服従原理

 

権威への服従原理とは、権威がある人や、その道の専門家の言うことは正しい、と信じてしまうことです。
出典:権威への服従原理とは何か?- YouTube

 

権威性はユーザーからの信頼獲得に大きな効果を発揮します。人間は一般的に「歯科医師がおすすめする・・・」のような権威がある人の言葉を無条件に信じてしまう傾向があります。

 

本来Webマーケティングに利用する際はすでにある権威を利用して商品を売ることを考えますが、コンテンツマーケティングの場合、あなたのサイトやサービスを、コンテンツによって権威付けしていきます。

 

ある業界についての深い知識や役立つ情報をコンテンツとして発信することで、「その業界の専門家」「その業界で優れている存在」であると認識されるようになります。そしてその認識が強まっていくほど「このサイトに書いてあることは信頼できる」とユーザーはあなたの言葉を信じるようになるのです。

 

信頼が強化されるとともに購買へのハードルは低くなりますし、あなたを信頼しているユーザーはリピート回数の多い優良顧客になる可能性も高いです。

 

コンテンツマーケティングで長期的に成果をだすためには、常に「どのように権威付けしていくか」を意識しましょう。

戦略によっては、サービスなどに直接的な関係が薄いおもしろコンテンツでPV数をのばすような戦術を取る場合がありますが、これは権威性の面から考えるとマイナスに働く場合も考えられます。コンテンツの中身はコンテンツマーケティングを行う目的とあなたのサイトやサービスがユーザーに与えたいイメージを考慮し、慎重に選びましょう。

 

単純接触効果

 

単純接触効果(たんじゅんせっしょくこうか)は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。
出典:wikipedia

 

これはよく人間関係を構築していく上での重要な考え方として語られることが多い心理効果です。学生時代を思い出していただけるとわかるかと思いますが、クラスメイトなどは特に親しいわけではなくても、1年間一緒に過ごす間に何となく親近感を覚えたりしますよね。その感覚にはまさに単純接触効果が働いています。

 

これはコンテンツマーケティングにも適用できる考え方です。

コンテンツを通してあなたのサイトに接触するたびに、あなたのサイトやあなたの会社に対するユーザーの好感度は高まり、あなたの会社のサービスの提案に対しても好意的な反応を示しやすくなります。あなたも何か買うなら今日初めて会った人より何度か会っている人から買いたいですよね。

 

コンテンツマーケティングが、サイトや会社へのイメージ向上や売上向上にも貢献する理由がよく分かるのではないでしょうか?

 

しかしながらこの効果は「好き、嫌い」という判断が確定する前に得られる効果であるため、あなたが提供するコンテンツがユーザーを満足させられず悪い印象を与えてしまった場合、接触回数が増えても好意には繋がりません。
ユーザーの好意的な態度を引き出すためにも、一つ一つのコンテンツのクオリティーを常に高めていく努力が必要です。

 

返報性の法則

 

人は何かしらの施しを受けた場合、お返しをしなければいけないと考えます。この心理現象の事を返報性の法則と言います。
出典:【保存用】Webからの売上を増やすために使える行動心理学、30法則まとめ

 

あなたも人に何かをしてもらったら、自然と何かお返ししたいと思いますよね。

 

ユーザーがあなたのサイトに訪れる方法は様々ですが、共通の目的として何か自分にとって役に立つ情報を得たいというものがあります。
そしてその要望を満たす価値のあるコンテンツをあなたが提供できれば、それを受け取ったユーザーは深層心理で「何かお返しをしなければいけない」と考えます

 

もしあなたがエステサロンの経営者で、あなたのブログを見て美容に関する情報を収集しているユーザーがいたとします。
その人がいざ実際にエステに通おうと思ったら、いつも色々なことを教えてもらっている恩返しの気持ちが働き、まずあなたのエステサロンに行こうと思うはずです。

 

この効果をコンテンツマーケティングによって実現するためには、コンテンツの中身がユーザーにとってメリットを感じさせる情報である必要があります。

 

コンテンツマーケティングを行う場合、企業側の「早く売りたい」という気持ちが働いてしまい、無意識のうちにユーザーが知りたいことよりこちらが伝えたいことばかりを優先してしまうことがあります。しかしながらそれではユーザーはメリットを感じられず、お返しをしたいという感情を起こすことはできません。

 

コンテンツをリリースする際には、「自分たちにとって都合のいい情報」ではなく「ユーザーを満足させるために必要な情報」になっているかを確認しましょう。

 

バンドワゴン効果

 

バンドワゴン効果とは、そのサービスを購入・利用する人が多ければ多いほど、一人ひとりの顧客の満足度や安心感が高まっていく心理的現象の事です。流行している空気を醸成できれば、そのサービスに対する支持をより強める事ができます。
出典:【保存用】Webからの売上を増やすために使える行動心理学、30法則まとめ

 

わかりやすく言うと「勝ち馬に乗りたい・今自分が属している集団よりよい集団の一員になりたい」という意識です。
例えばiPodは、流行り始めの頃に「iPodを持っている人はおしゃれ」というイメージがつき、「私もおしゃれな人たちの仲間入りをしたい」と多くの人が買い求めるようになった結果、さらに大きな流行となりました。

 

これはコンテンツマーケティングがある程度成功している前提で享受できる効果となりますが、コンテンツマーケティングを行い、コンテンツに人が集まっている状況を作り出すことで、あなたの会社のサービスが「勝ち馬である」と感じさせることができます

 

逆にコンテンツマーケティングをあなたが行っておらず、競合他社が行っていた場合、ブランディングの面で負けてしまうので、同レベルもしくはより高いレベルのサービスを提供していても選んでもらえない可能性が出てきます。

 

バンドワゴン効果を享受するためにはコンテンツマーケティングを成功させ、あなたのサイトを流行らせることが理想的な方法ですが、知り合いや社内の人にコンテンツを拡散してもらったり、コンテンツとしてお客様の事例を多く掲載することで、多くの人に受け入れられているように見せることは可能です。

 

一貫性の原理

 

人は自身の行動、発言、態度、信念などに対して一貫したものとしたいという心理が働く。この心理を「一貫性の原理」と呼ぶ。
出典:wikipedia

 

人は無意識のうちに一度決めた態度を貫き通したいと考えます。
ですから、一度あなたに対して好意的な態度を示したユーザーは、これからも好意的な態度を取り続けるのです。

 

一貫性の原理をセールスに応用する場合、障壁の低いオファーによってこちらに対して好意的な態度を表明させ、徐々に要求を上げていくという手法がよく使われます。

 

コンテンツマーケティングも同様で、最終的なゴール(製品の購入など)につなげるために、見込顧客であるユーザーに「最初の要求を受け入れてもらう」ことが重要となります。
最も障壁が低いものではいいね!やシェアなどのソーシャル拡散、理想としてはメルマガ購読などユーザーに自身の情報を入力させるところまでが第一の障壁となるでしょう。

 

ポイントは要求を受け入れてもらうための導線や受け皿の設計です。

 

まず最も障壁が低いソーシャル拡散を促すボタンを記事のページの上部・下部両方につけ、ユーザーが押したいと思うタイミングで目に入るようにします。拡散方法もユーザーによって好む方法が違うため、FacebookとtwitterはもちろんはてブやGoogle+など、サイトのターゲットユーザーが使う可能性があるものは出来る限り網羅しましょう。
さらにメルマガ購読や無料の資料ダウンロードのようなもう一段階上のオファーを用意し、ユーザー自身のメールアドレスや名前を記入するという態度を引き出すような導線も作っておきましょう。

 

まとめ

 

今回はコンテンツマーケティングによってユーザーの行動心理に働きかける方法をご紹介しました。

 

日本ではコンテンツマーケティングはサイトへのアクセスをより多く集める手段として扱われることが多いですが、それだけではなくブランディングや潜在顧客の教育など、様々な効果があります。
今回ご紹介した行動心理学の原理や法則を意識すれば、アクセスを集めるためにひたすらコンテンツを追加していくのと比較すると成果には大きな差がでます。

 

すでにコンテンツマーケティングに取り組んでいる方も、これから取り組むという方も、ユーザーの心理に働きかけるために以下のポイントを忘れないようにしてください。

 

①コンテンツの質

 

コンテンツの質が重要であることは周知の事実ですが、どの程度の質であればいいのか明確に理解していますか?

 

少なくとも権威性、単純接触効果、返報性、などの心理的効果を発揮するためには「ユーザーがメリットを感じる程度の価値」をコンテンツを通して提供する必要があります

 

もちろんユーザーにとってのメリットは小さなものでも構いませんが、このコンテンツを見聞きしたユーザーに対してどのような価値を提供できるのか、という意識を常に持ってコンテンツを作成していく必要があるでしょう。

 

②ユーザーが好意を示すための受け皿を作ること

 

ただコンテンツを発信するだけではコンテンツマーケティングとは言えません。

一貫性の原理についてご説明した際に、受け皿を作るべきだとお伝えしました。

 

コンテンツを通してユーザーとの関係性を築き上げるために、ユーザーに期待する行動をわかりやすく伝えることが重要です。
そしてユーザーに期待する行動とは、多くの場合ソーシャル拡散やメルマガの購読、そして実際の購入などでしょう。

 

それらの行動をこちらから要求をすることで好意的な態度を引き出すことも重要ですし、
あなたのコンテンツに好意を示したいユーザーに対して常にその方法が提示されている状態を作っておくことでより好意も増します。
結果としてコンテンツマーケティングの成果も向上するのです。

 

 

ユーザーの行動を心理学的観点からも考え、コンテンツマーケティング戦略に生かしていきましょう。

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