支援事例
「専門家としての正しい知識の発信」にこだわりを持つ整体メディアが、検索順位を上げるために取った施策とは? 明確に役割分担をすることで、SEO内製化の基盤を迅速に整えた事例
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店舗の出店戦略にあたっても、Webからの集客は欠かせないものになっている時代。さまざまなWeb集客ツールの活用に注力することで、独立開業時から順調に事業を軌道に乗せてきた企業があります。それが、株式会社理学ボディです。創業7年目になる現在は、全国に80店舗以上(2024年2月現在)の整体・ピラティススタジオを展開しています。

同社は以前からWeb集客の一環として、外部のコンサルティングを入れながらSEO対策にも取り組んでいたそうです。しかし費用対効果や成果を感じられない時期が続いたことから、ウィルゲート社のTACT SEOとSEO内製化支援プランの導入を決定。支援開始から半年ほど経った現在は、完全に内製化を果たし、試行錯誤を続けながら成果につなげる方法を見出しつつあります。

支援導入を決めた背景や施策内容について、代表取締役の木城氏、そして SEO担当者の長島氏と鈴木氏にお聞きしました。

理学ボディ株式会社 代表 木城拓也氏(以下、木城)、長島佳歩氏(以下、長島)、鈴木菜月氏(以下、鈴木)
株式会社ウィルゲート 信宗 碧(以下、信宗)
聞き手:ライター 外山ゆひら

自力で集客できていたものの、YMYLの制限がかかるようになり検索順位が低下

──「理学BODY」設立の経緯や特徴、強みについて教えてください。

木城:私は当社を立ち上げる以前、理学療法士として整形外科クリニックに勤務していました。「理学療法士として勉強してきたことを、もっと活かせる仕事がしたい」と考え、2017年に「青山筋膜整体 理学BODY1号店」を表参道に出店したのが当社の始まりです。翌年には法人化し、全国に店舗を広げています。

当社の一番の特徴は、スタッフ全員が医療系国家資格である理学療法士免許を保有しており、専門性の高い知識をもとに痛みに対するアプローチができることです。整体業界では、回数券を販売して長期間通ってもらうのが通例ですが、当院では3回の通院で痛みの緩和や軽減を目指しており、「通わせない整体」を謳っています。

また2年前からはピラティススタジオも立ち上げ、こちらも現在13店舗まで広がっています。「ピラジョ」というオウンドメディアも立ち上げています。海外展開も視野に入れており、2023年にはシンガポールにも初出店しました。順調に推移しているので2店舗目の準備が進んでいる状況です。

そのほか「福祉領域に挑戦したい、リハビリのニーズがある」というスタッフの声を受けて、障がい者グループホームなども開設しており、多角的に事業を展開しています。

──独立後は、どのように集客に取り組んできたのでしょうか。

木城:オープンから半年ほどは、「理学BODY」に積極的にコラム記事をアップする形で、SEO経由での集客を続けてきました。当時は日々のリアルな施術経験をありのままにブログ形式で綴ることで自然とGoogleでの評価や集客につながっていたので、私自身の予約枠くらいはブログ経由だけで埋められていましたね。しかし、半年ほど経った頃からYMYL(※)の制限が出てきて、月間10万PVあったサイトの流入が一気に1万PVほどに落ちてしまったのです。そこからは、オンラインサロンや書籍で勉強をし直し、リスティング広告やYoutubeでのセミナー発信などにも取り組むようになりました。

(※)YMYL=Your Money or Your Life(Google検索品質評価ガイドライン内で「将来の幸福、健康、経済的安定、人々の安全に影響を与える可能性のあるページ、トピック」のこと)

──2023年6月にウィルゲート社の「TACT SEO」活用+SEO内製化支援プランを導入いただいた際には、どのような課題があったのでしょうか。

木城:「店舗数が増えてきた今なら、開業当初よりも検索順位を上げられるのではないか」と考えたことがきっかけです。

実は2年ほど前から、業務委託の方にSEOコンサルティングをお願いし、ライターも自社で採用して記事作成を続けていました。ただ、なかなか私のイメージする成果に繋がらない感覚がありました。

また、YMYL領域であることや度重なるアップデートにより施策が伸び悩む時期が続き、事業拡大のタイミングで広い目線で意見を取り入れるべきと感じ始めていたところ、偶然ウィルゲート社からお話をいただいて興味を持った次第です。

担当の信宗さんから、当社の課題について具体的かつロジックのある説明をいただいたことで納得感があり、「これまでとは違うコンサルを受けられるのではないか」という期待感を持って、TACT SEOの利用と、半年間のSEO内製化支援プランをお願いすることにしました。

目指すゴールを見据えながら、自社に合ったSEO対策の検証に取り組めるように

──どのような施策からスタートしたのでしょうか。

木城:最初の半年間は、ページ単位での細かい施策を進めました。それまでに作成した記事がすでに1,000本近くあったのですが、「重複するコンテンツがあると相殺しあってしまう可能性がある」ということで、整理していこうと。「今ある記事をどう組み替えて、活かしていくか」については、信宗さんとかなり議論させていただきました。

たとえば、以前は椎間板ヘルニア、脊椎管狭窄症、腰椎分離症などと病名ごとに記事を作成していたのですが、「腰部の疾患名が違えど、予防法や対処法の一部で内容が重複する部分はほぼ同じ」という場合は、記事をまとめたほうがいいのか、といった議論ですね。「どのキーワードをどこまで取っていくべきか」についても、かなり詰めてお話をさせていただきました。現在も検証やリライトを続けていますが、集客の軸となる主要な記事は30本ほどにまで絞っています。

──記事の整理以外には、どのような施策に取り組んでいるのでしょうか。

木城:ここ数ヶ月は、ドメイン移管を行っています。「今まで何をやっても順位が上がらなかった記事が、ドメイン移管をしたら上がった」という例がいくつかあり、有効性を確認できたので、現在はこの施策に注力している状況です。「今までリライトした記事がようやく、ちゃんと評価されてきたな」と手応えを感じています。1つ1つ考えられる原因を洗い出しては潰して、ということを徹底的にやれており、点と点が線につながってきた実感がありますね。

──成果に対しての手応えはありますか?

木城:施策開始から半年ほどなので、目に見える成果はこれからというところですが、「何をどうやればいいかわからない」というところから、いろいろな手を打てるようになりました。「うちの場合、これだと成果が出るのだな、これはさほどでもない」といった検証が、かなりできています。少しずつではありますが、成果も出始めているので、「これから検索順位を上げて、予約にもつなげていけそうだ」という期待感を持てるようになりました。

また以前から「SEOの基本はできることをすべてやること」と心得てはいたものの、施策の軸がぶれていた部分があったな、という気づきや反省もありました。理学BODYの最大の強みは「スタッフ全員が理学療法士である」ということなので、現在は「きちんとした根拠のある記事を発信して、そこから来院につなげていこう」という軸をぶらすことなくSEO対策に取り組めています。

明確に担当者の役割分担をし、自社で内製化できる体制を確立

──TACT SEOの活用はどのように進めたのでしょうか。

木城:TACT SEOについては共有いただいた動画が大変わかりやすく、それを参考に、実践で使いながら使い方を習得していきました。現在は弊社の長島に一任していますが、新規記事の作成、リライト、競合分析など、目的に応じて機能を活用しています。

信宗:長島さんには勉強会にも参加いただいたほか、毎週のミーティング以外にも気になることを随時質問いただいていました。

長島:私自身、YMYL領域のSEO対策やアップデートで施策の限界を感じていた状態からのスタートだったので、「一緒に検証していきましょう」という信宗さんのサポートが有難かったです。また、ライターさんへの業務説明や引き継ぎにもTACT SEOを活用しています。説明がツール内で完結するので効率よく回せており、「工程数を減らせる」ということが、TACT SEOの最大の利点だと感じています。

木城:ここ数ヶ月は被リンクの施策も始めており、こちらは弊社の鈴木が担当しています。

信宗:記事制作と被リンク対策は、SEO対策においてどちらも不可欠ですが、実作業が多いので、一人で両方をやるのはかなりの負担になってしまうことも。その点でも、専任者として担当を明確に分けるのは、理想的な体制だと感じました。

複数人のチームで対応する場合、場合によっては個々の理解度に差が現れたり、任せあってしまって皆が十分に理解しきれていなかったり、となるケースもあります。その点、理学ボディ様の場合は「記事管理は長島さん、被リンクは鈴木さん」という役割分担が明確だったので、私としてもコミュニケーションを円滑に図れた実感がありました。

鈴木: 担当を分けたのは、社長の采配です(笑)。被リンク対策は、信宗さんからいただいたリストをベースに目下、取り組んでいる最中です。自社で想定していたリンク先以外にも、手をつけていない領域があったのだな、という気づきをいただいています。

また以前は「被リンク=リンクを貼る」程度の認識しか持てていなかったのですが、もっと広義に「当社のことを知ってもらおう、世の中で当社を話題にしてもらおう」という目的を持って進めることが大切、とご教示をいただき、その目線を持って取り組んでいます。当社の認知拡大に取り組むことは、長い目で見れば、ユーザーにとっても価値になることだと気づけましたので。

木城:私から見ても、「長嶋も鈴木もかなりSEOに詳しくなったな」という印象です。私に相談しなくても判断できる場面が増え、半年間で内製化まで持っていくことができました。

SEO施策をしっかり続けて集客につなげ、全国に店舗を広げていきたい

──施策の途中ではありますが、コンサルティングを受けてみての感想は。

木城:Googleアップデートの基準が刻々と変わっていくので、最新のタイムリーな情報を迅速に共有いただける点は、大きな価値だと感じました。浅く広く情報を網羅している記事が評価されるようになったと感じた時期もあり、そうしたときにスピーディーに「今どういった施策を打てばいいのか」という相談ができます。

また、我々と違う角度からの意見をいただけることも有難かったです。「病名や痛みの呼称 × 街や駅名」でのキーワード設定など、当社でやっていなかった施策を試してみたところ、30位くらいだったところから一気に1位に上がった記事もありました。SEOは独学でもかなり勉強していたつもりでしたが、見出しやタイトルの工夫だけでは十分ではなく、改めて奥が深い領域だと実感しています。

信宗:整体は居住エリアで探す人が多く、エステやスポーツジムなどの近しいターゲット層も想定しながら、いろいろと提案させていただきました。実は私自身、整体の学校に通っていた時期もあり、個人的にも関心の強い領域です。初回に「回数券で通わせない、成果を出して3回で治療を終える」という理学ボディさんの方針をお聞きした際、大変感銘を受けたことを覚えています。

木城:こちらこそ、親身になってサポートくださって感謝しています。この1月にもまたアップデートがあって順位に変動が出ているので、また相談させていただければ嬉しいです。

──ウィルゲート社の「TACT SEO」活用+SEO内製化支援プランを推薦いただくとしたら、どのような企業や担当者様になるでしょうか?

木城: SEOの内製化に向けての基盤を整えたい、と考えている企業に推薦したいです。当社も施策途中ではありますが、基本的な部分の知識を習得でき、内製化につなげることができました。

また、SEO施策において「質的な担保をしたい」という人にもおすすめしたいです。自力でも情報は拾える時代ですが、無料のツールでは補えない知識や、主観的な判断になりやすい部分の見直しができます。「今の自分たちにできること・できていること・できていないこと」を明確に示してもらえるので、体系立てた施策を考えられるようになり、今後の流れも含めて視野が広がると思います。

──これからの貴社の目標を教えてください。

木城:サイトに関しては、ドメイン移管がもう少しで完了するので、しっかり対策を続けて店舗の集客につなげていきたいです。会社としては、まずは「理学ボディ」の100店舗達成を目標にしています。全国のお客様が不調を感じたときにすぐに通えるよう、できるだけ多くの場所に出店していきたいです。

──「理学ボディ」様のさらなる発展を祈念しております。ありがとうございました!

プロモニスタ編集部
プロモニスタ編集部
プロモニスタでは、コンテンツマーケティングとコンテンツSEO、SEO対策を中心にwebマーケティング関連の最新情報やノウハウ、当社の事例を発信しています。
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